2025年度

ドラマチック・コーチ

メキシコ出身のラグナル・コンデ氏は、現代メキシコを代表するオペラ演出家の一人として知られている。

これまでに、メキシコ、アメリカ合衆国、フランス、スイス、イタリア、コロンビアにおいて、150以上の舞台芸術プロジェクトに携わってきた。演劇、オペラ、ミュージカル、コンサート、映画と幅広い分野で、演出家、プロデューサー、脚本家、演技指導者、美術・照明・衣装デザイナーなど多彩な役割を果たしてきた。

また、演技、ダンス、身体表現、芸術に関する授業の指導経験もあり、オペラ歌手や子どもたちとの舞台制作にも豊富な経験を有している。国内外の多数のプロジェクトで、美術や制作・舞台進行のマネジメントも務めてきた。

2011年には、サンフランシスコ・オペラセンターのメローラ・オペラ・プログラムにアプレンティス演出家として選出された。2012年12月には、ジュゼッペ・ヴェルディ生誕200周年を記念してチューリッヒのハレンシュタディオンで開催された記念公演『Viva Verdi』の世界初演で演出を担当。故ロトフィ・マンスーリ氏の芸術監修のもとでの演出だった。

さらに、メキシコ国内の複数の映画で脚本や演技指導を行い、サン・ベニート・アバド劇場のこけら落とし公演『Alma Mexicana』、シカレ公園の『México Espectacular』、およびメキシコシティ国立講堂で開催された「第66回FIFA会議オープニングショー」など、大規模なライブイベントも手がけている。2016年には、グアダラハラで開催された国際声楽コンクール「オペラリア」のMedici TVライブ配信の司会も務めた。

文化への貢献が評価され、2017年に「サン・ベニート芸術賞」、2018年には「Mil Mentes por México(メキシコのための千の知性)国家芸術文化賞」を受賞した。アナワク大学大学院にて人文学の修士号を取得し、「オペラにおける女性史」をテーマに研究を行った。

 

現在は、メキシコで最も重要な独立系オペラ団体のひとつである「エセニア・エンサンブレ」の創設者・芸術監督を務め、メトロポリタン・オペラ ラフォン・コンクール メキシコ地区のディレクターも担当している。